無名ファイル1


「お待たせ致しました、コーヒーです。」

「ありがとー麗菜!!」

そう、ここは霧島家のカフェ。

麗菜に今日はシフトが入ってると聞いて、

ここで計画を立てようと蛍に提案した。

「いやぁ、エプロン似合ってるね!」

「本日何回目の台詞よ。」

麗菜は呆れたように笑いながら、

それでいて幸せそうだった…。

「本当に行くの?遊園地。」

麗菜は未だに不服そうだ。

「店員サン、邪魔しないでよ。」

蛍は笑顔をひきつらせてシッシッと、

麗菜を追い返す仕草をする。

「あはは…二人共やめなさいって…」

そう騒いでいると店の奥から人影が。

「あ"??んでここにいんだてめぇ。」

「あれ、レン?」

まさかの霧島君登場にあたしは驚いて、

舌を噛んだ…割と強めに…血の味…うっ。

「ん?あんたこの間…麗菜といたな?」

「そうそう、魅香だよー!」

そんな会話に蛍がピシッと固まる。

「は?二人共、会ったことあったのか。」

ひぃっ、超不服そうな声っ…圧が強っ!!

「"麗菜と"と言っただろうが話聞けや。」

あ…"Devilish Kiss."揃ってる。

今更ぼんやり思った。