「…デート…魅香はあの野郎と、
付き合ってたデース!?!?」
先生と話していた蛍が凄い形相で、
バッとこっちを振り返る。
「バッ!!!声大きい!!」
教室全体にしっかり聞こえる声で、
大胆に驚くエミリア。
ズギャーン!って文字が背景に見える。
麗菜は物凄く渋い顔をしていた。
「ワタクシの魅香ぁぁぁあっ!!!」
「わぁ、エミリア…可愛い顔が台無し」
てか、デートって…。
涙と鼻水にまみれたエミリアの顔を、
ティッシュでごっしごし拭く麗菜…。
それにまたびぇぇぇんっと泣く始末。
「…そんなに嫌い?」
「嫌いよ。」
麗菜が間髪いれずに冷たい声でいう。
『ヒュッ!!』
あたしとエミリアはあまりの迫力に、
息を呑んで抱き合った。
「あの人はアイドル。昨日みたいに、
また危険を被るかもしれない…。」
…確かにその可能性は否定できない。
「それに…あの人が怜治を誘ったのよ、
アイドルに。そのせいで怜治は…。」
いや、絶対蛍を嫌う理由後半のやつ!!
「で?あんたは付き合わないの??」
「付き合わないよ、友達だもん。」
麗菜はまたしぶーい顔をした。



