「やっぱり月下の美女はあなたなのね。」

夏夜と出会いをやんわり話すと、

麗菜は呆れた顔をした。

「え、月下の美人?何が…?」

ポカンとする私に麗菜は溜め息をつく。

「ソロ曲よ…CD貸したでしょう?
昨日の夏夜君見て確信してたけど。」

「あぁ、昨日のワタクシも見たデス!
人を殺めた人間の顔をしてたデース!」

うわぁ、凄い言われよう…。

でも真由さん問い詰めたのは事実みたい。

クラスの子達にも心配された。

「魅香…。」

「ひゃいっ!」

背後からの蛍の声に勢い良く振り向く。

「あら、男の嫉妬はみっともないわよ?」

「女の妬みは見ていられないぞ。」

麗菜の嫌味に即座に対応するとか…。

やっぱり頭いいんだなぁ。

「魅香!飲み物一緒に買いに行くデス!」

「いいよー」

あたしが立ち上がると蛍とエミリアが、

視線をバチリと合わせた…鋭すぎて、

音が聞こえた気がするほど。

「ちゃっかりしてるね、クラークさん。」

「あら、初めまして。何組の方デス?」

怖っ、エミリアと蛍…仲わるッ!!

「ごめんエミリア、飲み物はまた今度!」

蛍を連れ、その場を離れた。