「…何の用?」
あたしの返事に彼女の顔から、
スッと笑顔が消えた…。
う、真顔は…かなり迫力あるなぁ。
「真由がホタルきゅんを好きなの、
月乃さんも知ってるよね??」
…え?…いや、いやいやいや!!
知らんがな!!!
何!?その常識でしょ?みたいな!
てか、何?ホタル…きゅん!?
…やべぇ、この子やばいぞ…。
「ちょっと、聞いてるの??」
…もしや、あのエミリアちゃんの噂、
この子のことだったのでは…??
「この間…真由に随分生意気なこと、
言ってくれたみたいじゃない。」
やっぱりあたしこの子に喧嘩売ってた。
ごめん、エミリアちゃん…。
あたし超失礼だったね。
「はぁ、疲れたデース…んー?
魅香サンのお友達デース??」
あ、エミリアちゃん帰ってきた。
「お帰り、いーや初対面」
エミリアちゃんはしぶーい顔をして、
行くデース!とあたしの手を引いた。
「ちょ、待ってよ!!真由まだ…」
「真由…サン?非常に邪魔デース。」
空気がパキッと冷える。
エミリアちゃんの鋭い視線によって、
あの子はその場に縫い付けられた様に、
茫然としていた。



