やっと目的地の1/2に差し掛かった…。
女の子も機嫌がいいしこのままなら、
ピタリと女の子が動き止めた。
「…トイレ」
「え??」
「トイレェェエッ!!!」
やっとここまで知恵で来たというのに、
…へぇ、トイレは真逆ですか。
「分かった…分かったから待って…」
結局振り出しに戻ってしまった。
トイレから戻り、ご機嫌な女の子に、
不思議そうに呟く蛍…。
「…てか、こんなに騒いでるのに、
なんで親は探しに来ないん…」
「声がでかいッ!」
私は蛍の口を塞いで、女の子に微笑む。
…聞こえたら流石にショックだよ。
「パパは…嫌い?」
私のこと嫌いなの?とポロポロと、
涙を溢す女の子…そりゃそうだわっ!
「もう!無神経!!無神経野郎!」
私は女の子を抱きしめて全力で撫でる。
いや、ツギハギパークは広いもん!
そりゃすぐに親に会えなくても、
なんらおかしくないよ!…多分。
「ほら、早く迷子センターに行けば、
パパとママに会えるから…行こう?」
元気だった女の子は急に我が儘や、
何かに興味を示すことはなくなり、
黙々と私達と一緒に歩き出した…。



