私は華美ちゃんの誘惑に負け、

正月の家族が集まる温かい食卓に、

お邪魔することになってしまった。

「タオルとパジャマはこれをどうぞ!」

「ありがとう、お風呂いただきます!」

服を脱いでお風呂のドアを開けると、

数分前に蛍が使用していた残り香…!!

「…ッ、変態か?」

ダメダメ…泊まらせてもらうんだから、

邪な感情を持つなんて最低だ…。

それについ数時間前に除夜の鐘で、

煩悩は滅したばかりじゃないか!!

「うぅ…煩悩滅却…」

私は出来るだけ早くお風呂を出た。

あまり長いすると本気で深呼吸を、

始めてしまう気がした…。

「魅香さん、お風呂早いですね!!
ドライヤーはこちらにあります、
こちらに座っていてくださいね。」

『ブゥォォォオッ!!!』

「え!?いいよ、自分でできるよ!?」

もしや…華美ちゃんから見た私って、

二頭身のちびキャラみたいなもの…!?

対幼児レベルで世話をしてもらって…。

小学五年生に高校一年生が…だよ!?

「私がやりたいんです…ダメですか?」

う”っ、その小動物顔には弱いんだッ!

この顔の華美ちゃんは否定できない!!