「えっとつまりは大晦日の夜に、
四人でボードゲームするってこと?
ってか、体調は大丈夫なの?」
「そう、年明け二時間前の十時から、
年明けた一時間後までの三時間配信。
体調はおかげさまで快調。」
まぁ、確かに普通のボードゲームは、
大体定数四人くらいからだもんね。
「麗菜は了承してるの?」
蛍は少し黙ってスゥーッと息を吸った。
「してるよ。」
「ダウト」
「え、なんで!?」
蛍が口で深く息を吸う瞬間って、
演技をする前と嘘をつく前だもん。
「内緒、返事待ち?」
「…そう、考えさせて。だそうだ。」
まぁ、即決するべきじゃないよな。
ファンは二人のアイドルの幼馴染が、
急に登場することは望んでない。
反感を買うかもしれないし、
ファンの心を掴んで成功するかも。
「かなり賭けじゃない?しかも、
ハイリスク・ローリターンじゃん。」
「"Devilish Kiss."共通の知り合いは、
二人しかいないんだ…頼む。」
あー、そもそも"Devilish Kiss."が、
元、全く他人で結成だったからな。
「いいよ、暇だし」
「ありがとうございます。」