side 大和



「・・・やっ、だ・・・めっ」


透き通るような肌に吸い寄せられるように口付ければ


蓮の声から吐息混じりの甘い声が漏れる


上気する肌は仄かに色付いて
蓮の色香に理性が飛びそうになるのを必死で堪える


初めては優しく抱きたい


そう思っているのに
クラクラする程の甘い香りに

蜜に誘われる虫になったように舌を付ける

それに反応する身体を
この手に抱ける日が来たことに舞い上がって


絹のような綺麗な肌に
俺の触れた証のように赤い華が咲く


真っ白な肌に形の良い膨らみ
サラサラの黒髪がシーツに散らばり
その姿にもゾクリとする

長い手脚はモデルのようで
蓮の全てを誰の目にも触れないところへ
隠してしまいたい衝動に駆られる

誰にも触れさせたくない

誰の目にも映したくない

そんな猟奇的な思いを抱きながら
その肌に触れ続ける

時間をかけて丁寧に進めるそれが
甘い蜜を生み出すそこへ辿りついた時には


我慢していたものが全て吹き飛び
夢中になって蜜を吸っていた


未開の花弁は綺麗で妖艶

指でさえ拒むほどの狭いそこを
ゆっくり解していく


何度も達しては弛緩を繰り返す愛しい姿に

堪らず覆い被さった


口付けをしながらゆっくりと繋がっていく

千切られんばかりの締め付けを
必死で耐えながら


ひとつに繋がった時には
お互いの目に涙が光っていた


好きな人とする行為が
こんなに幸せなことを

胸に広がる温かさを


俺は一生忘れない


これから続く蓮との道が


幸せであるよう祈りながら



初めての夜は更けていった







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