「大丈夫か」 うん、と言えないマコトは震えるように頷く。 「もうやめよう」 昨日と同じ言葉を口にしたけれど、まだだ、とマコトは呟いた。 「明日も明後日も予約が詰まっているんだ。救わないといけない人達がいるんだ」 呪文みたいに早口でまくしたてるマコトの背中を、落ち着けよ、とさっきより強くさする。