独占欲に目覚めた御曹司は年下彼女に溢れる執愛を注ぎ込む

葵の瞳に映ったのは、真っ新な敷地の真ん中に大きなヘリコプターが一台……。

「この場所はSUWAビルが所有するヘリポートだよ」

「えっ……!」

(SUWAビル……お母さんに近い場所って、もしかして)

鈍感な葵でも今から始まることが予想できて、心臓がドキドキと高鳴っていく。
須和は驚く葵を見ないふりして、ヘリコプターに向かって歩き始めた。

「須和さん、あなたは……もしかしてここの社長さんなんですか?」

「あはは……葵ちゃん、やっと気づいた」

須和はイタズラな笑みを浮かべながら振り返った。

「本当は今日、ここに連れて来てあげれたらいいなって思ってた。
空を飛んだら、色んな事がすごく小さく思えそうでしょ?」

「す、須和さん、さすがにスケールが大きすぎます!」

「そうかなぁ」

「ふふっ……」

(こんなに近くにいるけど、須和さんはやっぱり全然違う世界の人なんだ。
……けど、私はこの人と一緒にいたい。今だけとことん甘えさせて欲しいな)