独占欲に目覚めた御曹司は年下彼女に溢れる執愛を注ぎ込む

エレベーターがやって来て葵が一番に乗り込むと、続くようにして彼女らも乗り込む。

(この三人も五十五階……)

やはり葵の予想通りだった。

(一体何が起きてるんだろう。このこと柾さんは知ってるのかな)

不安に押し潰されそうになりながらも、葵は先陣を切ってエレベーターから降りる。

二年前に訪れた五十四階のフロアのように、五十五階もとても豪華で一瞬足が止まった。

バーだから照明が落とされて良いムードが漂っているのだが、
今はこの暗闇に自分の姿を消して欲しいと思ってしまう。

そんなことを思いながら、葵はフロントマンに自分の名前を伝えた。