独占欲に目覚めた御曹司は年下彼女に溢れる執愛を注ぎ込む

「はい、これ」

須和は車の後部座席から、小さいショップ袋を取り出して葵に渡す。

「! ありがとうございます。プレゼントなんて……私何も用意してないです……」

「全然気にしないで。俺が勝手に葵にあげたいなって思っただけだから」

須和の心遣いに感謝しながら、葵は袋を開封する。出てきたのは手の平に乗る、正方形のジュエリーケースだ。葵でも何かを察知し、心臓が高鳴ってゆく。

「柾さん……これ」

「うん、葵に似合うかなって」

箱の中に入っているのは、シャンパンピンクのリング……小さなダイヤが三つ連なっている。
葵のやわらかい雰囲気にぴったりで、左手薬指につけるとすぐに馴染んで煌めいた。

「可愛い。ありがとうございます……いつの間に用意してくれてたんですか」

「んーそれは内緒にしとく」

須和は照れるように笑って、ふいに葵の瞳をまっすぐ見つめた。

「……明日、葵を恋人として、ミッシェルに紹介したいなって思ってる」