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(髪型変じゃないかな。少し会うだけなのに気合いれすぎ?)
午後八時ーー葵はSUWAビルのエントランスにある豪華なイスに腰かけていた。
『会議が長引いて約束の時間に間に合わない。ごめんね』
そう須和から連絡を受けたのは、今から二時間前。
それならベリーヒルズビレッジ内で食事をしないかと葵から提案してみた。須和も会社から出てすぐに足を運べるし、葵の家からもそう遠くない。
そして何よりも……葵自身がベリーヒルズビレッジがどんな場所なのか、とても興味があった。
「葵ちゃん、お待たせ」
「須和さん!」
須和は薄く笑みを浮かべ、申し訳なさそうに手を振る。
「ここまで来てくれてホントありがとう。お腹空いたよね?」
「いえ、全然大丈夫です」
(カッコイイ……)
須和は昨日会った時とは違い、ネイビーのシックなスーツに身を包み、完全に仕事仕様といった感じだ。この半年須和の顔を見ていなかったのも相まって、ばっちり決めている姿にドキドキしてしまう。
「今日はテナントの中にある寿司レストランでもいいかな。結構落ち着いてるから」
「はい……! そうしましょう」
(髪型変じゃないかな。少し会うだけなのに気合いれすぎ?)
午後八時ーー葵はSUWAビルのエントランスにある豪華なイスに腰かけていた。
『会議が長引いて約束の時間に間に合わない。ごめんね』
そう須和から連絡を受けたのは、今から二時間前。
それならベリーヒルズビレッジ内で食事をしないかと葵から提案してみた。須和も会社から出てすぐに足を運べるし、葵の家からもそう遠くない。
そして何よりも……葵自身がベリーヒルズビレッジがどんな場所なのか、とても興味があった。
「葵ちゃん、お待たせ」
「須和さん!」
須和は薄く笑みを浮かべ、申し訳なさそうに手を振る。
「ここまで来てくれてホントありがとう。お腹空いたよね?」
「いえ、全然大丈夫です」
(カッコイイ……)
須和は昨日会った時とは違い、ネイビーのシックなスーツに身を包み、完全に仕事仕様といった感じだ。この半年須和の顔を見ていなかったのも相まって、ばっちり決めている姿にドキドキしてしまう。
「今日はテナントの中にある寿司レストランでもいいかな。結構落ち着いてるから」
「はい……! そうしましょう」

