大好き

帰り道、とぼとぼ歩いていると、

「奈子。」

聞き覚えのある呼び方

バッと振り返ると嵐が後ろから近づいてきた。

「あ..らし...」

予想外の展開に頭が回らない。


「今日石澤に告られたって?」

「う..ん。でも断ったよ。」

「俺、その話聞いた時このままじゃダメだって思った。」

「どういうこと?」

「奈子のこと意識しすぎて、喋れなくなって目もあわせられなくなった。」

「それって...」