「ちょっとそれ見せてくんない?」


「え、あ良いよ!///」


するとすんなり雑誌を渡してくれた。


俺は急いで開かれたページを見る。



そのページを見た俺は、ただ驚愕するしか無かった。



だってそこには、



〔10代に人気を集める新人モデル 鶴浜桃〕


そう書かれた見出しの下で、オシャレな服を着て笑ってる桃がいたから。




これ…桃なのか…?


こんなにキラキラした仕事をしてるなんて…




俺はそれから幾度か桃の出ている雑誌をコンビニで立ち読みすることもあった。



俺のいない所で桃はどんどん成長していた。


顔つきもだけど、その知名度も…




「桃の顔見るだけで癒されるわー」

「俺らには手の届かね存在だけどな」


だからそんな話を聞くことも増えた。


桃を見てそう思う気持ちが理解できないわけじゃない。

むしろ誰よりも共感できる。


見て可愛いと思わない方が無理な話だ。



でもどうしても俺はそんな時モヤモヤした感情に襲われる。


もう俺には関係ねぇのにな…