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引っ越してから2年ほどだった時。
俺は転校先でつまらねぇ生活を送ってた。
嫌なこともないけど、楽しいこともない。
だけどある日、驚くような事実を知ることになる。
「Tiaraの最新号買ったから一緒見なーい?」
「えーみるみる!」
「やば、ちょー可愛い」
いつもクラスの中心にいるような女子のそんな会話が聞こえてきた。
毎日似たような話してよく飽きねーな。
俺はその日も冷めい目でその集団を見てたと思う。
それを聞くまでは…。
「やっぱ桃は別格だよねー」
「鶴浜桃は完璧すぎるわ」
「女子でも惚れちゃうもんねー」
…は?
今なんつった?
桃って言わなかったか?
しかもその後に鶴浜桃って…。
俺の知る鶴浜桃は一人しかいねぇ。
でもな、
まさかそんなわけないだろばか。
でもそのことしか考えられなくなった俺は女子の元へ行く。
