5年越しでも俺の気持ちは変わらない





「絶対だよ…?」


真っ赤になった目で見つめられる。



ああ…

絶対叶えてみせる。


また近くでその顔を見るからな…






それから俺らは残りの時を噛み締めるように過ごした。



桃も俺のことを思ってかいつも以上に明るく接してくれた。




桃との時間を大切にしたい…。


それだけを思って過ごす日々が続いた。








そんな時だった…。


あれは確か俺が転校する2日ぐらい前。




「倫也,笑わないで聞いてね」

「どうした」



「私倫也のこと好きなの」



「は…?」



桃が俺のことを、好き…?

ほんとに今そう言ったのか…?


俺は心底自分の耳を疑った。