もういつから好きだったなんてわからねぇ…。



いつも無邪気に笑うあいつ。

案外デリケートなくせにいつも強がって。

どんなに俺がいじわるしてもあいつは俺に優しかった。



そんな桃のことを…


気づいたら目で追ってた。

気づいたら桃と喋る他の男に嫉妬してた。

気づいたら桃のことだけ考えた。



これだけ揃えばまだ何も知らねぇ小5のガキの俺だって気づく。



あー好きなんだなって…



ただただ桃のすべてが好きだって思えた。


俺が初めてそんな想いを抱けた人。



そしてこれまで他にそんな風に思える人を見つけたことがない…



やっぱりあれは俺の思い込みなんかじゃなかった。


だって今でも想い続けてんだから。





でもあの頃の俺に告白するとかそんな勇気はこれっぽちっもなかった。


ほんと情けねぇけど…




それに俺はある日俺偶然遭遇してしまったんだ。



桃が告白されてるところに…。








____ある日の放課後。


先生から用事があると呼ばれていた俺はいつもより帰りが遅くなった。



もしかしたらまだ桃が教室に残ってるかも。


そう思った俺は、もし残ってたら一緒に帰ろうと思い教室へと足を進めた。