5年越しでも俺の気持ちは変わらない




「まだだけどそんな気使わなくていい」


「じゃあ食べて!
私はそうして欲しいの!」


このままじゃ気が済まない!



すると私の強い思いが伝わったのか、わかったよ、と言いながら引き返してくれた。





「ごめん、まだちょっとダンボールとか残ってるけどそこら辺に座ってて」

「んっ」


部屋の中へと倫也を案内してから私は台所に立つ。


ただでさえここに慣れてないのに、部屋に誰かがいるのはなおさら違和感あるかも。




不意に倫也へと目を向けると彼はテーブルの上を眺めてる様子。



よく見るとテーブルの上には私が載ってる最新号の雑誌。


そういえばなぎちゃんが置いていったんだ。





「それ一応私なんだよ
びっくりした?」


「いや知ってた お前がモデルだって」


「へ、そうなの?」


まさか知ってくれているとは思わず間抜けな声が出る。




「男子の俺でも名前は結構聞く」


そうなんだ…。