こうして私たちの間に1つの約束ができた。
私が遅い時間に外へ出かける時は倫也に連いてきてもらうこと。
昔の関係のままならそんなにおかしいことでもないんだけど…。
まさか今の倫也からそんなことを提案されるとは思ってもなかった。
私はここ数日で倫也のことを変わったって言った。
でももしかしたら…
心の中は優しい倫也のままで何も変わってないのかもしれない。
そう思うとなんだか嬉しくなる。
「っじゃあ」
そう言って倫也は自分の部屋へと戻ろうとする。
やっぱりなにかお礼ぐらいしないと…!
「…まって!」
静かに倫也が振り返る。
「もしまだならうちでご飯食べていかない?
引越したてで手の込んだものは作れないかもだけど…」
せめてそれぐらいさせて欲しい。
もう遅い時間だからそんな手を掛けたものは作れないけど。
迷惑じゃなければそれぐらい…
