5年越しでも俺の気持ちは変わらない




「学校の寮…」


それを聞くと倫也は私の少し前を歩く。


手首を掴んだまま…





「あの、ありがとうね」


「んっ」


あ、返事してくれた


前は見たままだけど。





でもなんか懐かしいな…。


こうやって2人で歩く感じ。



前は結構こうやって二人で帰ってたね,


なんでもない他愛のないことを話しながら。




まさかまたこうやって歩く日が来るなんて思いもしなかったけど…。







「…着いた」

「あ、ほんとだ」


気づくとそこは寮の敷地内。



会話はなかったけどなぜかあっという間だった。







「私の部屋ここ」


寮の1番手前で立ち止まる。



これでもう当分倫也と話すことはないのかな、とか思ったりして、