5年越しでも俺の気持ちは変わらない




もう片方の腕を強く…,

いや、


優しく包み込むように掴まれた。





「悪いけど俺の連れだから」



……倫也?

なんでここにいいるの…。


まともに話してすらくれなかったのに。





「男いんのかよ…
でもごめんね、この子俺たちに貸して」


男の人に掴まれていた方の手が引かれる。



でもそれより強い力で倫也の方に引き寄せられる。





「お前らモテないからって高校生に手出すとか落ちこぼれてんな」


「…っ!!」

「おい行こうぜ!」


イラついた様子の男の人たちはそそくさと去っていた。





「…なんで、?」

「……」


倫也はそれに答えようとしない。


なんで何も言わないの?





「行くのどっち?」


私の問いかけには答えなかったのに…。