「もうすぐ保健室だよ」


優しい声がそうささやく。




「ほんとにありが… あっ」


「……」


早川くんから見えてるかは分からないけど、たしかに今倫也がいた。


もう5限目始まってるはずなのに

何してるんだろ。




「桃ちゃんどうかした?」

「ううんなんでもないよ」


別に倫也はこの状況見て周りに言うような人じゃないしいっか。









__そのとき2人が過ぎ去った後もずっと、倫也が複雑な顔をして2人を見つめていたのは誰も知らない事実。。












「……んっ」



あれ、このベッドは…。


あ、そっか私保健室に。





「目覚めた?」


「え?」


反対側に体を向けると、そこには早川くんが。