俺が負けるとか考えられねぇとでも思ってんのか?


僕なんかがいても痛くも痒くもないって。




「そんなの認めねぇとか言ったりしないの?
それともなに俺が負けるわけないってこと?」


自分でも嫌な喋り方だなって思った。


けどもしほんとにそうならムカつくだろ。




「そんなんじゃねえよ
認めろって言うから認めてやったんだ」

「いいのか?」


「別に俺がお前に好きになるななんて言う資格はねぇだろ」



僕が考えすぎてたんだなと思いしらされた。


如月の目は射抜くような強い視線で俺を見つめる。


うかうかはしてられないけど面白くなりそうじゃん…





「僕たちいいライバルになりそうだね
尚更燃えてくるよ」


「言っとくが桃は渡さねぇよ」


「僕だって本気でとりにいくから」



相手は5年間の空白があるとはいえ幼なじみだ。


やっぱりその差はでかい。



だけどそれを理由に弱気になってたまるか、


想いの強さは僕だって負けてない。




桃ちゃんを僕のものにしてみせる。


初めて会ったあの時から僕は桃ちゃんの虜だから。




本人には一目惚れしたって言ったけど、本当は少し違うんだよね。


その事を桃ちゃんに話すのはもう少し先にしよう…。



桃ちゃんは、俺のこと会って数日なのになんで好きになるんだって思ってるよな。


まあ本人にもイメージとはいえチャラそうって言われちゃったし。




でもね桃ちゃん、


僕は君が思っている以上にずっと好きなんだよ……