ヒロインの定義。

「よー浬琉(りる)ーおはー」

そんな声が聞こえてくる。

そう。
冴木の下の名前は浬琉。

名前までかわいい。

「え?史と喋ってたの?」

「……? 
そうだよ?えと、何かあったの?」

うん、ありがとう冴木。
アタシも正直聞きたいわ。

何でアタシと喋ることに関して何か言われないといけないのか。

「だって浬琉が史と喋るなんて珍しいじゃねぇか」

……え、まってそういう理由?

まぁ、確かに冴木とアタシは用事がある時しか喋らないけどさ……

「えー?別にいいじゃん、喋りたいんだし」

……喋りたい……

そう言われて嬉しくない人はいないよね。

……この一連の流れをありいが聞いて、見ているなんてアタシは知る由もない。