あの日柚希は、冬木和葵のマンションを出た後、彼に連れられて一緒に陶苑に隣接するカフェに行った。
彼は出かける予定があったらしく、レジの女の子に支払いは僕に回してと声をかけて出かけてしまい、柚希はひとりで食事をしてきた。
料理が盛り付けられた器はどれも作家物で、レジ横の小さな棚ではコーヒーカップが売られていた。
それらは日常で気軽に使えるような品物で、陶苑に並ぶものとは違ってお手頃価格のものばかり。
素敵な器だなと思いながら、柚希はなるほど、と思った。
ここならば自分の作った物が並んでも違和感はないな、と。
そのことに納得した時、予想外にどこか哀しいような感情が湧いてきて、スプーンですくったトロトロ卵のオムライスは、少し切ない味がした。
「柚希さんは何を食べたんでしたっけ?」
「オムライス。美味しかったよ」
身の程を教えてくれたオムライスを思い出し、柚希の心はチクリと痛む。
彼は出かける予定があったらしく、レジの女の子に支払いは僕に回してと声をかけて出かけてしまい、柚希はひとりで食事をしてきた。
料理が盛り付けられた器はどれも作家物で、レジ横の小さな棚ではコーヒーカップが売られていた。
それらは日常で気軽に使えるような品物で、陶苑に並ぶものとは違ってお手頃価格のものばかり。
素敵な器だなと思いながら、柚希はなるほど、と思った。
ここならば自分の作った物が並んでも違和感はないな、と。
そのことに納得した時、予想外にどこか哀しいような感情が湧いてきて、スプーンですくったトロトロ卵のオムライスは、少し切ない味がした。
「柚希さんは何を食べたんでしたっけ?」
「オムライス。美味しかったよ」
身の程を教えてくれたオムライスを思い出し、柚希の心はチクリと痛む。



