アイスコーヒーをふたつ、袋から取り出した夏目は、ミルクたっぷりのカフェオレのほうを柚希に渡した。
「ありがとうございます」
「これは、預かってきたものです」
クーラーボックスの中には、電子レンジであたためるだけで食べられる冷凍した料理が詰め込まれている。
「え、なんですか?」
「和葵さんからです。どうぞ冷凍庫に入れてきてください」
「冷凍庫? お料理ですか?」
よほどうれしいのだろう。彼女はパッと花が咲いたように口角をあげる。
「ええ、レンジでチンすればいつでも食べられますよ」
「ありがとうございます。じゃ、夏目さんはどうぞ、家の縁側へ回ってください、いま開けますから」
「はい」
柚希のあとについて行こうとして振り返った夏目は、工房を見渡した。
壁には棚が何段もあり釉薬、筆、その他色々が整然と並んでいる。
なかなかどうして綺麗に整理されていた。
小さなラジオがあり、そこから聞こえるのはFMではなくAM放送。聞こえるのは落語。
「ありがとうございます」
「これは、預かってきたものです」
クーラーボックスの中には、電子レンジであたためるだけで食べられる冷凍した料理が詰め込まれている。
「え、なんですか?」
「和葵さんからです。どうぞ冷凍庫に入れてきてください」
「冷凍庫? お料理ですか?」
よほどうれしいのだろう。彼女はパッと花が咲いたように口角をあげる。
「ええ、レンジでチンすればいつでも食べられますよ」
「ありがとうございます。じゃ、夏目さんはどうぞ、家の縁側へ回ってください、いま開けますから」
「はい」
柚希のあとについて行こうとして振り返った夏目は、工房を見渡した。
壁には棚が何段もあり釉薬、筆、その他色々が整然と並んでいる。
なかなかどうして綺麗に整理されていた。
小さなラジオがあり、そこから聞こえるのはFMではなくAM放送。聞こえるのは落語。



