私は君の栗色の髪に触れる。柔らかくてふわふわの、君の髪。 私は君の手に自分のを重ねる。中性的な見た目から想像つかない、骨ばった手の甲。 ねえ、君はずるいよ。君はいつも笑うだけで、 私はいつもそんな君を見ているだけなんだもの。 その上、こんな気持ちを教えておきながら、急にいなくなるのは、もっとずるいよ。 ◇◇◇