「山田さん。豚の生姜焼き、美味しそうですね……一口食べてみましょか」

手が止まってる山田さんに声をかけると、山田さんはゆっくりと私の方を向いた。

「……なら、あんたにあげるわ」

豚の生姜焼きの入った皿を、山田さんは私の前に出す。

「いえ……私、もうお腹いっぱいなんで大丈夫です」



5、「美味しそうですね」と言うと、「このご飯、あなたが食べなさい」と言う利用者さんがいる。