アイツの溺愛には敵わない


「えっ、でも颯己だって薄着じゃん…」


「俺は長袖Tシャツだけど、はーちゃんは七分袖でしょ?風もだんだん冷たくなってきてるし、風邪ひいたら大変だから」


「ありがと……」


日中は暖かかったから薄着で掃除していてちょうど良かったんだけど…


今は少し肌寒さを感じてたんだよね。


遠慮なく使わせてもらおう。


颯己のパーカーに袖を通した。


昔は同じぐらいの身長だったのに、こんなに差がついたんだ…。


すごくブカブカ…。


腕を広げながらパーカーを見ていると、颯己はクスッと笑った。


「はーちゃんが俺のパーカー着てるって、なんか良いね」


「どこが?」


「ヤバイ」


答えになってないんですけど。


なぜか満足げな表情を浮かべる颯己に首を傾げた。


「そうだ、コンビニで買ってきたお菓子食べる?」


「何買ったの?」


「クッキー」


なんとなくそんな気がした。


本当にクッキーが大好きなんだな。