アイツの溺愛には敵わない


どこかに出掛けた?


それとも、隣の私の家にいる?


この家の鍵を持ってるのは颯己だから、絶対に戻ってくるとは思うんだけど、ちょっと聞いてみるか。


所在を確認するために、颯己にメッセージを送信する。


既読がつかないな…。


いつもなら、わりと早く反応が返ってくるのに。


スマホの画面をジッと見ながら返事を待っていると、玄関のドアを閉める音が聞こえた。


あっ、戻ってきた。


リビングを出ると、靴を脱いだ颯己が私の傍までやってきた。


「はーちゃん、起きたんだね」


「どこに行ってたの?」


「小腹が空いたから、もう一度コンビニに行ってお菓子を買ってきたんだけど、何かあった?」


「メッセージ送ったけど既読がつかなかったから……」


すぐにポケットからスマホを取り出した颯己。


私のメッセージを確認すると、優しく微笑んだ。


「俺のこと心配してくれてたんだね」


「心配じゃなくて、どこにいるか気になっただけ」


視線を横に逸らすと、颯己は私の頬をツンと軽くつついた。