アイツの溺愛には敵わない


「ありがとう。ペンケースもパスケースも大事に使うね」


早速、颯己はバッグに入っていたペンケースを取り出して、中の筆記用具を新しいものへと移す。


定期券も同様に、プレゼントしたパスケースへと収納した。


「はーちゃんとお揃いっていいね。かなり嬉しい」


颯己のテンションが上がってる。


気に入ってもらえたみたいで良かった。


「それじゃあ、今度は俺から」


「えっ?」


颯己が自分のバッグから出したのは、ラメ入りの赤い包装紙に金色のリボンがかけられた、10センチぐらいの正方形の平らな箱。


それを私の手のひらにのせた。


「メリークリスマス」


「この遊園地でのクリスマスデート自体が私にとって素敵なプレゼントみたいなものなのに……」


「開けてみて?」


颯己に言われるまま、包装紙を広げて箱を開ける。


「このクッキー……」


「懐かしいでしょ?」


中に入っていたのは、小さな星形のクッキー。


プレーン味とココア味が2枚ずつ個包装されているものが箱いっぱいに綺麗に並ぶ。


確かに、すごく懐かしい。