アイツの溺愛には敵わない


「やっぱり締めはアレだよね!」


二人でニコリと笑いあって観覧車のところへとやって来る。


ゴンドラに乗り込むと、そこは完全に二人だけの空間。


隣に座る颯己にドキドキしながら外に視線を向けた。


ゆっくりと人や建物などが小さくなっていく。


クリスマスイルミネーションと舞う雪が幻想的で、素敵なファンタジー世界に迷い込んだかのような錯覚をしてしまうほどだ。


このまま時間が止まればいいのに…なんて思っちゃうな。


「今日、楽しかったね」


その声に振り向くと、颯己に肩を抱き寄せられる。


「うん、今まで遊びに来た中で一番楽しかった。本当にありがとう」


「はーちゃんが喜んでくれると俺も凄く嬉しい」


直後、頬にキスされて赤面する私。


心臓の音が一気に大きくなった。


付き合い始めてから今日まで、二人きりの時間はそれなりにあった。


こんな風に甘い雰囲気になることも、今回が初めてっていうわけじゃない。


それでもやっぱりガチガチになってしまう。


まだ観覧車に乗ったばかりだし、この時間を楽しむためにも少しは緊張を和らげなくちゃ。