アイツの溺愛には敵わない


「こんなに大きなクリスマスツリーを見るのは初めて」


「俺も。ずっと見ていられる」


「そうだね、何時間見ても飽きない気がする」


しばらく煌めくツリーを眺めていると、突然…唇に冷たいものが落ちてきた。


雨……?


ううん、違う。


触れた途端にジワリと溶けていくような感覚があった。


もしかして、雪!?


「はーちゃん、空を見上げてどうしたの?」


「今、唇に冷たいものが落ちてきたから雪じゃないかと思って」


颯己も直ぐに灰色の空に視線を向ける。


すると、ひらひらと雪が舞い降りてくるのが目に映った。


「颯己、雪だよ!」


「そう言えば、今朝の予報でもしかしたら降るかも…って言ってたっけ」


「ホワイトクリスマスだね」


声を弾ませると、颯己は目を細めて柔らかな笑みを浮かべる。


「はーちゃんの喜んでる顔、可愛すぎ」


「えっ!?」


いきなりの発言に照れて固まった瞬間、颯己にキスされた。