アイツの溺愛には敵わない


「同じ高校に来てくれてありがとう」


「はーちゃんを守るのは俺なんだから、離れるなんて有り得ないでしょ」


優しく笑みを浮かべる颯己に目頭が熱くなる。


冷たく突き放して、いっそ嫌われてしまえばいいと思ったのに。


颯己は追いかけてきて、側に居てくれた。


もしも、颯己が愛想を尽かして別の高校に進む道を選んでいたら、こうして付き合う未来は無かったかもしれない。


仲良く喋ったり、遊んだり。


昔みたいに楽しい日々を再び送れるようになったのは颯己のおかげ。


“ありがとう”じゃ足りないぐらい感謝の気持ちでいっぱいだ。


これからも、二人で一緒に幸せな時間を送っていけたらいいな。


クリスマスイブも楽しみ。


「あっ!そう言えば終業式が終わった後のデート、どこに行く?」


まだ特に何も決めてなかったし、そろそろ予定を立てた方がいいよね。


「そのことなんだけど、俺に任せてもらってもいい?」


「もしかして、もう決めてあるの?」


「うん。でも、まだ秘密」


颯己は人差し指を立てて唇にあてると、柔らかに微笑んだ。