アイツの溺愛には敵わない


「はーちゃんと接する時間を少しでも多く繋ぎとめておきかった」


「えっ」


「進学する高校を途中で変更してまで俺を避けようとしていたはーちゃんも、俺が一人で起きられないと知ったら放っておかないと思ったんだ。はーちゃんは優しいから」


見事な分析。


確かに、寝坊で毎日遅刻していたら留年になるかもしれないし、それは阻止しなければって思ってた。


颯己は家族みたいなものだし、さすがに放置して登校するほど冷たくはなれなかった。


なるほど、そういうことだったんだ。


寝起きのことは疑問解消したけど、また気になる事実が……。


「颯己、私が志望校を変更したこと知ってたの?」


「俺が把握してないとでも思った?」


「うん、だって内緒にしてたし。だから合格発表の時に会場で姿を見た時はかなり驚いたんだよ」


もともと、私と颯己は通っていた中学の近くにある高校に進学するつもりだった。


でも…あの出来事を機に、私は志望校を急遽変更することにした。


極力、関わらないようにするために。