アイツの溺愛には敵わない


残りわずかな同居期間は、流れるのがいつも以上に速くて。


あっという間に週末が到来した。


土曜日は自分の荷物をダンボールに詰めたり部屋の掃除をしていた颯己。


日曜日の今日は私も参加して、搬入された家財に食器や雑貨等を手分けして収納した。


時おり、お母さんたちから飲み物や軽食の差し入れもあって、順調に作業は終了。


モダンなカフェのように素敵な内装に生まれ変わった空間を颯己と一緒に見回した。


「はーちゃん、お疲れさま」


「颯己もお疲れさま。リフォームって凄いね!何だか別のマンションにお邪魔してるみたい」


「俺も。新しい部屋に引っ越してきたような感じがして、まだ落ち着かない」


「初めは慣れないと思うけど、生活し始めれば徐々に慣れるよ、きっと」


「そうだね」


二人で会話をしていると、リビングがオレンジ色の光に染まり始める。


もう16時過ぎか……。


壁に掛けられた時計を見た私は、颯己に視線を向けた。