アイツの溺愛には敵わない


期間限定なんだから終わりは来る。


分かってはいたけど、寂しい。


この同居が始まって暫くの間は、颯己と関わりたくなくて“早く終われ”って思ってたのにね……。


「まずは引っ越し業者に連絡して、あとは父さんたちにも知らせておかないと……」


冷静というか、落ち着いてるなぁ…。


私だったら、突然の連絡にアタフタしちゃって何をすべきかなんて直ぐに思いつかないかもしれない。


素早く対応する颯己を浮かない気持ちで見守りながら帰宅。


晩ご飯の時間になると、颯己は私の両親にリフォームが終了する旨を説明した。


「あら、もうそんな時期なの!?」


私と同じような反応をするお母さんを見ながら、“月日が経つのは早いなぁ”なんて、しみじみと頷くお父さん。


二人とも少し寂しそう。


短期間とは言え、同じ屋根の下で一緒に食卓を囲んだり、リビングで団欒したり。


色々な思い出が出来たもんね。


はぁ……。


こんな風に過ごせるのも今週いっぱいか。


心の中でため息を溢していた時、ポンポンと軽く肩を叩かれた。