アイツの溺愛には敵わない


「今のはあくまで私の案だから、無理に実行する必要ないからね」


「う、うん」


「それにサプライズが見抜かれていても、他のサプライズ要素が無くても、真浦くんは映結ちゃんがお祝いしてくれるだけで凄く喜んでくれると思うよ」


……そうだよね。


綾芽ちゃんの言うとおりだ。


あまりサプライズにこだわらなくても、心を込めてお祝いすれば、颯己に楽しい時間を過ごして貰えるよね。


「相談にのってくれてありがとう。綾芽ちゃんのアイデアを参考に、あとは自分で考えてみるね」


「うん。頑張ってね!」


手を振って別れた後、足早に駅前へ。


到着して直ぐに、颯己にカットが終わった旨のメッセージを送った私は、ロータリーの傍にある円形の花壇の周囲に設置されているベンチに腰を下ろした。


隣の駅から来るし、ここで暫く颯己の誕生日のことを考えながら待っていよう。


プレゼントを渡すタイミング、どうしようかな…。


どんな風に渡そうかな…。


頭の中でシミュレーションをしていた時だった。


「あれ?琴宮さん……?」