「真浦くんも“可愛い”って言ってくれると思うよ!」


「うん。そうだったら嬉しいな」


見た瞬間、どういう反応するんだろう。


驚いて固まるかも……。


その時の光景を想像して頬を緩ませると、綾芽ちゃんはキョロキョロと辺りを見回した。


「そう言えば今日は一人で来たの?真浦くんのことだから、映結ちゃんと一緒に来ると思ってたんだけど…」


「ここまで送って来てくれたよ。終わったら連絡することになってるんだ」


「なるほど!じゃあ、どこかで時間潰してるんだね」


「うん。隣の駅の大型書店に行くって言ってたからそこに居ると思う」


当初、カットが終わるまでヘアサロンで待っていようかなって颯己が言ってたんだけど……


時間が掛かるから待たせるのは申し訳ないし、何よりずっと見られるのは恥ずかしいから、やめてもらったんだよね。


「じゃあ、早く連絡しなきゃだね!」


「うん」


バッグからスマホを取り出してメッセージを打とうとしたところで、私はピタリと手を止めた。