【完】今日、あなたじゃない彼と結婚を決めました


「正しい事を選んだとしても、幸せになれるとは限らないよ」

眉毛を下げてちょっと困った顔をした彼女は、今日見せた中で1番優しい顔をしていたと思う。

どんな事があっても、私の心配をしてくれる親友だ。彼女がどれだけハッキリと物を言ったって、厳しい口調だとしてもとても優しい人間だという事は知っている。

「私は1番近くで笑真と安田の関係性を見て来たから加担してしまってる部分もあるとは思うけど。
高瀬駿はどうしても苦手なのよ、昔から。安田はどちらかというと実直なタイプだったから考えている事も分かりやすいけど
高瀬は本当に何を考えているか分からなかった。女の子から人気あるのも意味が分からんかったし、良い子ぶって生徒会長なんてして誰にでも良い顔してるけど腹のうちじゃあ何を考えているか分かんない男だとは思ってたわよ」

「麻子は本当に駿くんが嫌いなんだね…」

「別にあんたがあいつといて幸せだっつーなら文句はないっての。
でも私から見たあんた全然幸せそうに見えないッ」

ハッキリと物事を言ってくれる親友で良かったと思った。

「それに良い奴ぶったって結局は安田の事庇ってなかったじゃん。たとえあんな事があったとしても、兄弟ならもっとしてやれる事があったと思うけどね」