病院に着くと、手術が丁度終わったらしく手術室から先生が出て来た 「手術は無事、終わったぞ」 付き添っていた人達も含め、皆 安堵の声をあげていた でも、私は先生の顔を見た瞬間、不安が過(よ)ぎった 「ただな……」 言い淀(よど)む先生に、陸斗のお母さんは言葉の続きを待っていた 「一命は取り留めたが、体力が持つか…今夜が山だ。それと、例え今夜 乗り切ったとしても意識が戻るかどうか保証は出来ん。組長にも そう伝えてくれ」 あぁ……やっぱり 嫌な予感はしていたんだ