裏口から出てビルの3階の部屋へと向かう



「ねぇ、陸斗。情報屋って何?」



「表社会から裏社会まで様々な事を調べて取引する奴さ。色んな所から依頼が入るが絶対、相手が必要な情報しか教えない。全てを知ってるが故に、命を狙われる危険があるから決して表には出てこないし、誰も その顔を知らない」



「へ〜。その人って信用出来るの?」



「あぁ、情報屋…通称、陽炎(カゲロウ)は自分の立場を分かってるからな。軽はずみで情報を流したら命はねぇって事を。だから皆信頼してんのさ」


そんな私の心配を他所(よそ)に、軽快な音をたて文字を打ち込んでいくマッサー



「陸斗、兄貴からは何の連絡もないの?」



「あぁ、まだねぇ。極心会にも子飼いの情報屋はいるが、まるで手掛かりなしだな」


慎二がパソコンを覗き込みながら言うと、マッサーが「返事きたぞ」と言った



私と凛もパソコンを覗き込む