暗闇の先に…(続)



陸斗は肩の力を抜き、石垣さんに問う


「あんた、何でそこまでする?下手すりゃ、死ぬぞ。何が目的だ?」


「ハッ!言っただろ。プライドだって。俺ァ玄竜一家のモンだけどよ。以前、玖賀の親父さんに命を助けて貰った事があるんだよ。命の恩人を裏切るワケにゃいかねぇよ」



その事件の発端は、玄竜一家が仕掛けた事がきっかけだった



親父は、自分の組を大きくするのに必死だった 



しかし、相手が悪すぎたんだ




関東最大にして最強の極心会、組長 玖賀康常


その玖賀の命を狙ったんだ



激戦した挙句 追い詰められた時、俺らが主犯だと言って、自分達は俺らを置いて逃げ出した



玖賀の親父さんは、いち早く その事を見抜き抗争を終わらせてくれた




まぁ、落とし前として指は詰めたがな
俺らの命まで取る事はしなかった




その後 敢えて、玄竜一家と同盟を組み 俺らの身の安全を守ってきてくれたんだ



「その時から今までずっと玖賀の親父さんを心から惚れちまってる。あの人の為なら、この命くれてやるさ」