すると その途中で彩夢のドレスとバッグを持った女性スタッフと鉢合わせた



俺の顔を見て、深く頭を下げる




「陸斗様、申し訳ございません!如月様が……うぅっ」



「彩夢がどうした!?何があった?」



泣き出して話しが出来る状態じゃなくなり、俺はフロントへ足を運ぶ



慌ただしくスタッフが動き回っている



その中の一人を呼び止め事情を聞いた



「と……突然、刃物を持った若い男が入ってきて…如月様を呼ぶように言われまして。私共は お帰り頂くよう説得してましたが……ち、丁度そこへ如月様が顔を出されて、そのまま連れて行かれましたッ。た、大変、申し訳ございました!!私共の力量不足で、こんな事態に……ッ」




俺は、その男の特徴を出来るだけ詳しく聞き出した




チッ日下部か




崩れるように座り込んだ男性スタッフは頭を床につけ震えながら歯を食いしばっていた