私は距離を取り、その状況を見守るしか出来ない すると、陸斗は身軽に交わしながら日下部君の背後に回り 後ろから抑え込んだ さすが陸斗と言うべきだろうか、あっと言う間だった 「彩夢の事を本気で好きなら、彩夢の気持ちを尊重してやれ。一方的な感情を押し付けるな。今回は見逃してやる。手を引け、次は無い」 それだけ言うと陸斗は立ち上がり、汚れた服を 叩(はた)き私の所へ戻ってきた 「行くぞ」 私の腰に腕を回した陸斗と一緒に公園を後にした