「じゃ、日下部君。また明日ね」 そう切り出して、急いで陸斗の所に駆け寄ろうとしたら パシッと手を握られた 「待って」 「どうしたの?」 立ち止まった日下部君は黙ったまま動かない 「あの………手…」 「あ!ゴメン…」 こんな所、陸斗に見られたら誤解されちゃう パッと離された手 ホッと胸を撫で下ろした 「あの…さ、テストが終わったら……話しがあるんだ。時間、貰える?」 「え?いいけど…」 「よかった。じゃぁ、またね」 ホッとしたように安堵の顔を見せると軽い足取りで帰って行った