「あ…確か、同じクラスの……」 「日下部(くさかべ)…です」 ちょっと冴えない感じの日下部君は、確かにクラスの中でも静かな方で どちらかと言うと大人しいタイプだ 「そうそう、日下部君だ。あ、私 きさ「如月さんでしょ?如月彩夢さん」……う、うん。そう」 パンパンと制服を叩(はた)きながら立ち上がるとスクールバッグを受け取った 「…大丈夫?先生、呼ぼうか?」 「いや、大丈夫。平気だから」 そう言って、スクールバッグを肩に掛けると私の横を足早に通り過ぎて校門へ歩いて行った