暗闇の先に…(続)



それから1ヶ月が過ぎ、彩夢の退院が決まった



輝も一緒に行くと言っていたが、彩夢の事を考え 俺だけで迎えに行った




「いいか、陸坊。身の回りの事は自分で出来るようになった。ただ食事は 消化にいい物を少しずつ食べさせるんだぞ。それと、発作を起こし、フラッシュバックする時がある…何かあった時の為に 一応これを渡しとく。睡眠薬と鎮静薬だ。なるべく薬に頼らないようにしてくれ」




「分かった。ありがとう」



看護師が 車椅子に乗せた彩夢を連れて来た



車椅子から彩夢を抱き上げ、後部座席へと乗り込む




「銀、出してくれ」



「はい」