話しを聞き終わった陸は、無謀にも その体で彩夢を助けに行くと言い出した


「無理だって!玖賀!お前の怪我は治ってねぇんだぞ」



俺達が必死に止めに入ってると湊斗さんが陸の前に来た



「陸斗、今動くと傷口が開くかもしれねぇぞ」


「そうだぞ、陸。だから、彩夢の事は俺達に任せとけ… 「傷口が開こうが、弱音を聞くつもりはないからな。俺達は今夜、玄竜一家を潰す。お前は、その間に仲間を連れて彩夢ちゃんを助け出せ」って…………は?」



今……なんつった?この人、弟になんつった?



「輝真、いいな?頼んだぞ」


「はぁああぁ?」



何て兄貴だ!!止めるのが普通だろ!?

ってか、『頼んだぞ』じゃねぇよ!!



「輝真、諦めなさい。どうせ言っても聞かないのよ?この子達。あなたも分かってるでしょ?ね?」



母ちゃんまで!『ね?』じゃねぇーーー!


俺はガックリと肩を落とし、重いため息をついた


ポンと肩に手を置かれ顔を上げると、親父が頷いていた


何なんだ、一体…